
丹陽で売られているニンニクの束 · 写真: Douglas Perkins / CC BY 4.0 (Wikimedia Commons)
丹陽のニンニク:石灰岩の土地で育つ寒地型ニンニクと、九景市場のニンニクグルメ
南漢江と石灰岩の絶景で知られる忠清北道・丹陽(タニャン)は、ピリッと辛くて身の締まった寒地型ニンニクの産地でもあります。丹陽ニンニクが硬く締まる理由、夏のニンニク祭り、丹陽九景市場で味わえるニンニク料理とお土産の買い方をまとめました。
石灰岩の土地と大きな寒暖差が育てたニンニク
丹陽は南漢江が蛇行する山あいの町で、嶋潭三峰(トダムサムボン)や古藪洞窟など石灰岩が作った風景でよく知られています。この石灰岩地帯がニンニク栽培にも影響を与えています。丹陽のニンニクは、石灰岩地帯で昼夜の寒暖差が大きい環境で育つため、粒が硬く締まって日持ちがよく、ピリッとした辛みと香りが強いと紹介されています。 丹陽で育てるのは寒地型ニンニクです。韓国のニンニクは、寒い内陸で育てる寒地型と、温暖な南部沿岸で育てる暖地型に大きく分けられます。寒地型は秋に植えて冬を土の中で越し、翌年の初夏に収穫します。片の数が少なく硬く締まって辛みが強めなので、キムジャン(キムチ漬け)や薬味用に求める人が多いのです。
夏の収穫期の丹陽ニンニク祭り
丹陽のニンニクを一番新鮮な状態で味わえるのは、収穫を終えた夏です。丹陽郡は毎年この時期に「寒地型丹陽ニンニク祭り」を開いており、2026年には7月17日から19日まで丹陽生態体育公園一帯で20回目の祭りが開かれました。会場では農家が育てたニンニクを直接買えたり、ニンニク料理を味わえたりします。 ニンニクは昔から「チョプ」という単位で売り買いされます。1チョプはニンニク100個のことで、丹陽ニンニク1チョプは重さにして3〜4kgほどと紹介されています。キムジャン用のニンニクをこの時期に買っておく家庭も多いです。祭りの期間でなくても、丹陽邑の市場や農産物直売所で丹陽ニンニクや加工品を買えるので、旅のお土産にぴったりです。
丹陽九景市場、ニンニクで作る市場グルメ
丹陽ニンニクを一番手軽に味わえるのは、丹陽邑の常設市場「丹陽九景(クギョン)市場」です。この市場は、韓国観光公社が選ぶ「K-観光マーケット10選」にも選ばれました。市場にはニンニク入りのグルメが多く、ガーリックパン、ニンニク入りスンデクク、ニンニクのトッカルビ、ニンニク餃子、黒ニンニクアイスクリームなどが味わえます。 とくに黒ニンニクを使ったタッカンジョン(甘辛い鶏の唐揚げ)は九景市場の名物で、何軒もの店がそれぞれの味で競っています。店ごとにニンニクの香りの強さが違うので、食べ比べるのも楽しみ。2025年8月には韓国観光公社が、ニンニク嫌いのドラキュラをコンセプトにしたグルメイベント「ドラキュラ・ガーリック・ナイト」をこの市場で開き、そのコースに出たニンニク料理は市場でふだんから売られていると紹介されました。
黒ニンニクは何が違う?
市場のあちこちで見かける黒ニンニクは、ニンニクを一定の温度と湿度で長期間熟成させて黒くしたものです。熟成の過程で生ニンニクのツンとくる辛みと強いにおいが和らぎ、やわらかく甘酸っぱい味になります。そのため生ニンニクが苦手な人でもおやつ感覚で食べられ、タッカンジョンのタレやアイスクリームなどのデザートにも使われます。 丹陽では生ニンニクのほか、黒ニンニク、ニンニクエキス、ニンニクの醤油漬けなどの加工品もたくさん売られています。生ニンニクは辛みの強い寒地型なので料理向き、黒ニンニクはそのまま食べられるのでお土産として人気です。においが気になるなら、真空パックの商品を選べば車内やホテルでも安心です。
丹陽旅行と一緒に楽しむコツ
丹陽九景市場は丹陽邑の中心にあり、嶋潭三峰や万天下スカイウォーク、丹陽江の桟道など主要な観光地との行き来が便利です。市場でタッカンジョンやガーリックパンをテイクアウトして、展望台や川沿いの散策路で食べる旅行者も多くいます。市場の食堂でニンニク入りのスンデククやトッカルビで食事を済ませ、帰りにニンニクと黒ニンニクを買えば、丹陽の味を一度に押さえられます。 夏の収穫期は祭りと一緒に新ニンニクを買うのに最適で、秋にはキムジャン用のニンニクを求める人で市場がにぎわいます。人気のタッカンジョン店は週末や休暇シーズンに行列が長くなるので、事前にテイクアウトを注文するか時間をずらすのがおすすめ。ニンニク料理は香りが強いので、旅の予定が続くなら口直しのガムや飲み物を用意しておく気配りも必要です。