
柔らかい若鶏の骨付鳥 · 写真: Yurie Matsunaga / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
骨付鳥ガイド:うどんに次ぐ香川名物、骨付きもも肉の豪快焼き
香川でうどんの次に名前が挙がる名物が、骨付きのもも肉を丸ごと焼いた「骨付鳥」です。1953年に丸亀で映画のローストチキンをヒントに生まれた経緯、歯ごたえの「おや」と柔らかい「ひな」の違い、手づかみでの食べ方をまとめました。
骨付きのもも肉を丸ごと焼く
骨付鳥は、その名の通り骨の付いた鶏のもも肉を丸ごと焼いた香川県の郷土料理です。塩、コショウ、ニンニクで下味をつけたもも肉を高温で焼き上げ、皮はパリッと塩気があり、ニンニクとコショウの香りが強くてビールとの相性は抜群。皿にたまった脂や肉汁にまでスパイシーな味がしみています。 香川県丸亀市の名物として始まり、いまでは高松をはじめ県内各地の居酒屋でもよく見かけるメニューになりました。農林水産省の広報誌も日本各地の郷土鶏料理を紹介する中で、骨付鳥を「半世紀以上の伝統をもつ丸亀市の名物」として取り上げています。昼にうどんを食べたら、夜は骨付鳥とビールで香川のもう一つの顔を味わうのもおすすめです。
1953年、映画のローストチキンから生まれる
骨付鳥は1953年、丸亀で居酒屋を営んでいた夫妻が、ハリウッド映画に出てきたローストチキンをヒントに売り出したのが始まりとされています。終戦から間もない時代に、スクリーンの中のローストチキンを日本の居酒屋のつまみに変えたわけです。 その後この店が横浜や大阪に進出したことで、骨付鳥はうどんに次ぐ香川の名物として注目されるようになり、ほかの店もこぞってメニューに取り入れました。丸亀市は骨付鳥をご当地グルメとして全国に広める活動をしており、公式ガイドブック「骨付鳥大百科」を作って観光案内所などで配布し、骨付鳥をキャラクター化した市の公式観光キャラクターも活動しています。
「おや」と「ひな」、どちらを選ぶ?
骨付鳥を注文すると、たいてい2種類から選ぶように言われます。「おや(親)」は産卵を経験した成鶏で、身が締まっていて噛むほどに味が出るのが特徴。「ひな(雛)」は若鶏で、ふっくら柔らかく食べやすいです。店によっては「わか(若)」と呼ぶこともあります。 農林水産省の広報誌も「食べ応えのある親鶏と柔らかい若鶏の2種類がある」と紹介しています。おやは歯ごたえ好きに人気ですが、あごが疲れるほど硬いという人もいるので、初めてならひなを選ぶか、連れと一つずつ頼んで分け合い、食べ比べるのがおすすめです。
手づかみでの食べ方
骨付鳥は手で持って食べる料理です。一緒に出てくる紙ナプキンで骨の部分を包むように持ち、身の付いた側に豪快にかぶりつきます。脂がたくさん出るので、ナプキンはたっぷり使い、服に飛ばないよう気をつけましょう。 皿にはキャベツが添えられていることが多く、スパイシーな鶏肉の合間の口直しにぴったりです。皿の底にたまった脂や肉汁にキャベツを浸して食べる人もいます。ニンニクとコショウが強めなので、ビールと一緒に居酒屋のつまみとして楽しむことが多いです。皮は熱いうちがパリパリなので、出てきたらすぐ食べ始めるのがおすすめです。
どこで食べる?
元祖の雰囲気を味わいたいなら、発祥の地・丸亀を訪ねるのがおすすめです。丸亀は高松からJRで行ける距離にあり、丸亀城と合わせて巡るのもよいでしょう。市が作った骨付鳥のガイドブックは観光案内所などでもらえるので、店選びの参考になります。 高松でも市内の繁華街の居酒屋や骨付鳥専門店で気軽に味わえるので、宿が高松ならわざわざ遠出しなくても大丈夫です。夕食時は混む店もあるので、早めの時間に行くか予約しておくと安心です。持ち帰りができる店もあるので、宿でビールと一緒に楽しむのも一つの方法です。