豆知識
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蒸したズワイガニ · 写真: leejungdong / CC0 (Wikimedia Commons)

蒸したズワイガニ · 写真: leejungdong / CC0 (Wikimedia Commons)

韓国慶尚北道

盈徳ズワイガニ(テゲ)を知る:名前の意味、元祖争い、旬と禁漁期

テゲ(ズワイガニ)の「テ」は大きいという意味ではありません。盈徳と蔚珍の長い元祖争い、12月から5月までしか獲れない理由、メスや小さなカニを食べてはいけないわけ、江口港でカニを選んで食べるコツまでまとめました。

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テゲの「テ」は竹のテ

テゲは学名Chionoecetes opilio、日本でいうズワイガニの仲間で、冷たい海に暮らすカニです。名前から「大きいカニ」と誤解されがちですが、脚が竹(テ)のように長く、節がまっすぐ伸びていることから付いた名前です。もちろん体も大きく、甲羅の幅は13〜15cmほどで韓国産のカニの中でも最大級、オスはメスよりずっと大きくなります。 水深数十メートルから千メートルを超える冷たい泥や砂の海底に住み、韓国、日本、カムチャツカ、アラスカなどに分布します。韓国では慶尚北道の盈徳と蔚珍の沖で多く獲れるため「盈徳ガニ」として知られてきました。竹の生える島の近くで獲れたことから竹蟹(チュケ)と呼ばれたという俗説も伝わっています。

盈徳か蔚珍か、長年の元祖争い

テゲの元祖をめぐって、盈徳と蔚珍は長く競い合ってきました。盈徳郡は丑山面景汀里のチャユ村を「盈徳テゲ元祖村」に指定し、蔚珍は厚浦港を中心にカニの里を名乗っています。2000年代のドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』で蔚珍のカニが王に献上される場面が流れると盈徳の住民が強く反発したという報道もあり、カニの名称をめぐって法廷で争ったという記事もあります。 実は両地域の漁場は重なっています。盈徳と蔚珍の間にある海中の岩礁・王石礁(ワンドルチョ)付近では、蔚珍の船が獲れば蔚珍テゲ、盈徳の船が獲れば盈徳テゲになるとも言われます。また、市場が盈徳の江口港を中心に大きくなったため、ほかの地域で獲れたカニも江口港を経れば盈徳テゲとして取引されると2005年の記事で指摘されました。旅行者としては、どちらでも東海岸のズワイガニを味わうと考えればよいでしょう。

12月から5月まで:禁漁期と旬

テゲはいつでも獲れるわけではありません。水産資源管理法により毎年6月1日から11月30日までは捕獲が禁止されており、漁は12月から翌年5月まで行われます(東海の一部水域では禁漁期が10月31日までと異なります)。この期間は産卵や脱皮の時期と重なります。 では一番おいしいのはいつでしょうか。資料によって少しずつ違い、2005年の新聞記事は2〜3月を旬とし、初冬は脱皮直後で身が詰まっておらず、4月以降は味が落ちると説明しています。別の記事は1〜4月を最もおいしい時期と紹介しています。おおむね真冬から早春にかけて身の詰まったカニに出会える可能性が高いと考えればよいでしょう。夏や秋に水槽で売られているカニは輸入物のことが多いので、原産地表示を確認してください。

メスと小さなカニは食べてはいけない

テゲには年中適用される保護規定もあります。卵を抱いたメスは、腹の甲羅が蒸しパンのように丸いことから慶尚道で「パンゲ」と呼ばれ、1匹が数万個の卵を抱えるため一年中捕獲が禁止されています。胴の長さ9cm以下の若いカニも同じです。これを獲ったり、保管・流通・販売したりすると、2年以下の懲役または2000万ウォン以下の罰金が科されることがあります。どこかでパンゲを勧められたら、丁寧に断りましょう。 テゲに似たカニも知っておくと便利です。ホンゲ(ベニズワイガニ)は水深1000m前後のより深い海に住む別の種で、殻が厚く赤く身は少なめですが値段は安めです。逆に「パクタルテゲ」は身がぎっしり詰まった最上級のテゲを指す呼び名で、殻が硬く黒っぽい色を帯び、値段も最も高くなります。

江口港での選び方と食べ方

盈徳でカニを食べるなら、江口港一帯のカニ通りが代表的な場所です。水槽で自分でカニを選ぶと重さと大きさで値段が決まり、蒸して食べやすく切ってくれるのが一般的です。値段は時期や漁獲量で大きく変わるので、何軒か回って1kgあたりの価格、蒸し代、テーブルチャージが別にあるかを先に確認しましょう。 2005年の記事では、大きさによって値段の差は大きいものの味の差はそれほど大きくないので、中くらいのカニを何匹か選ぶのも経済的だと助言しています。脚の殻はハサミで切って身をするりと抜き、胴の身とカニみそを食べたら、甲羅に残ったみそにご飯を混ぜたり炒めたりして締めるのがカニ料理の定番です。残った殻でラーメンを作ってくれる店も多くあります。

#盈徳テゲ#ズワイガニ#江口港#蔚珍#慶尚北道の海の幸
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