
横城韓牛
横城韓牛:名高い牛市場の町が韓牛ブランドになるまで、そしておいしい食べ方
江原道の横城(フェンソン)は昔から大きな牛市場が立つ町で、今では韓国でもっとも有名な韓牛の産地の一つです。横城韓牛がブランドになった経緯、首脳会議の晩餐に出された話、市場や祭りで韓牛を味わうコツをまとめました。
韓牛とは何か、なぜ横城なのか
韓牛(ハヌ)は韓国固有の牛の品種で、輸入牛肉と区別して別の名前で売られています。韓国には地域名を掲げた韓牛ブランドがいくつもありますが、なかでも横城韓牛は真っ先に思い浮かぶ名前の一つといわれます。 横城が牛の町になったのには市場の歴史が大きく関わっています。1770年に編纂された『東国文献備考』に横城邑内の市の記録があるほど古い市場があり、日本統治時代には「東大門の外で一番大きな市場」と呼ばれるほどの規模だったといいます。とくに横城の牛市場は昔から全国四大牛市場の一つに数えられ、牛の取引と消費が盛んでした。
ブランドになるまで
横城韓牛が今の名声を得たのは、地域ぐるみで力を注いだ結果です。報道によると、横城は1995年から韓牛のブランド化に本格的に取り組み、1984年の全国畜産振興大会でチャンピオンになった体重700kgの横城の雄牛の血統を受け継いでいると紹介されています。畜協の説明では、生後4~6か月の雄牛を去勢して高級肉生産プログラムに沿って育て、と畜後は熟成室で4~6日熟成させてから出荷します。 全国に名が知られたきっかけとしては国際行事がよく挙げられます。横城韓牛は2005年の釜山APEC首脳会議と2010年のソウルG20首脳会議の公式晩餐の食材に選ばれました。こうした実績から、今では名節(盆・正月)の贈答セットでも「横城」の名が一種の保証のように使われています。
韓牛はどう食べる?
韓牛のいちばん一般的な食べ方は、炭火や鉄板で自分で焼く焼肉です。ロース、ヒレ、サーロインなどは塩やごま油塩に軽くつけて肉そのものの味を楽しみ、カルビサルやチャドルバギ(薄切りの肩バラ)のような薄い部位や脂の多い部位はさっと焼いて、サンチュ包みやねぎのサラダと一緒に食べます。良い韓牛ほど焼きすぎないのがコツで、表面に焼き色がついたらすぐ食べるのがおすすめです。 焼肉のほかにも韓牛のユッケ、カルビタン、クッパなどいろいろな料理があり、肉を食べ終えたらテンジャンチゲや冷麺で締めるのが韓国の焼肉店のよくある流れです。メニューの重量単位(たいてい100gか1人前)と等級の表示を確かめると注文しやすくなります。
市場で買って味わう
横城邑の在来市場は韓牛の焼肉店が並ぶ通りとして知られていますが、実際には横城や江原道各地の産物を売る総合市場です。2013年に今の名前に変わり、常設店舗が一年中営業しているほか、日付の末尾が1と6の日には五日市が立ち、市場の周りに露店が130ほど並ぶと紹介されています。市の日と重ならない土曜日には、週末市が開かれます。 2020年の報道では、この市場では韓牛を畜協の売り場より2~3割安く買えると伝えていましたが、価格は時期によって変わるので目安程度にしてください。韓牛のほかに、トドック(ツルニンジン)も横城の主な特産品なので、一緒に味わったりおみやげにしたりするのにぴったりです。韓牛を買って持ち帰るなら、クーラーボックスや保冷包装を用意すると安心です。
秋は横城韓牛祭り
横城韓牛をいちばんお祭りらしく楽しめるのは秋です。横城韓牛祭りは2004年に始まり、毎年10月ごろ横城邑の蟾江(ソムガン)河川敷一帯で開かれます。目玉は、会場で品質を保証された横城韓牛を自分で選んで買い、その場で焼いて食べる焼肉コーナーで、2025年の祭りでは2000席規模の焼肉コーナーが設けられたと報じられました。肉を焼きながら公演を楽しむ雰囲気で、家族連れの旅行者がたくさん訪れます。 期間中は週末の昼と夕方の時間帯に席がすぐ埋まるので、早めの時間に行くか平日を選ぶとゆったりできます。日程やプログラムは毎年変わるので、出発前に公式案内を確認してください。祭りの時期でなくても横城邑一帯には韓牛の店が多く一年中味わえ、ソウルから江陵や平昌へ向かう途中に立ち寄るのにも便利な場所です。