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浦項ムルフェ

浦項ムルフェ

韓国慶尚北道 · 浦項

浦項ムルフェ:漁師の船上で生まれたコチュジャンの一杯と正しい食べ方

ムルフェは、刺身に薬味と野菜を入れて冷たい水を注いで食べる韓国式の冷たい刺身料理です。なかでも浦項ムルフェは、まずコチュジャンで混ぜて食べ、あとから水を注ぐスタイルで有名です。由来、他地域との違い、魚の種類、食べる順番をまとめました。

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船の上で始まった一杯

ムルフェは、細かく切った刺身に野菜と薬味を入れ、冷たい水を注いで食べる料理です。最も広く伝わる由来は浦項の漁師の話。漁の最中は食事をとる暇がないので、獲れたての魚を切って野菜とコチュジャンを入れ、水を注いで一杯ずつ流し込んだというものです。 地元紙は、もともと売り物にならない雑魚を骨ごと粗く切り、コチュジャンで混ぜてご飯と食べ、残った刺身とご飯に水を注いで締める浜の日常食だったと説明しています。やがて住民の間に広まり「浦項ムルフェ」という郷土料理になり、ウィキペディアは1960年代から観光客向けの外食メニューになったと記しています。ただし漁師起源説は口伝で、正確な始まりを示す文献は確認されていません。

原形はコチュジャンと真水、そして「甘くない」

ムルフェは地域ごとに顔が違います。ウィキペディアによると、慶尚北道は主にコチュジャン、慶尚南道は味噌を使い、済州はスズメダイやケンサキイカを味噌で味付けし、江原道はイカを中心に、あらかじめスープを注いで出します。 なかでも浦項ムルフェの原形とされるのは、コチュジャンだれで刺身と野菜を混ぜて食べ、あとから真水を注ぐやり方です。地元のコラムは、本来の浦項ムルフェの特徴を「甘くないこと」とし、コチュジャンが味付けと同時に魚の生臭さを消す役割も果たすと説明しています。一方、束草など江原式は甘酸っぱい冷たいスープを最初からたっぷり注ぎ、スープごと食べるのが一般的で、同じ「ムルフェ」でも食べ心地はかなり違います。

どんな魚が入る?

浦項ムルフェの基本の魚はカレイです。地元紙はヒラメ、イシガレイ、アイナメといった白身魚が主な材料だと紹介し、浦項ではサンマもよく使うと伝えています。あるコラムは、カレイは種類を替えながら一年中獲れるので一年を通して作れること、冬にはサバ・ニシン・ブリといった青魚のムルフェも出ると説明しています。 共通するのは、高級魚ではなく「その時季によく獲れる魚」だということ。もともと漁師が売れ残りの魚で作っていた料理なので当然ですね。そのため店ごと、日ごとに入る魚が少しずつ違います。「カレイムルフェ」「盛り合わせムルフェ」のように魚を書いている店もあるので、気になれば今日の魚を聞いてみましょう。野菜はレタス、ネギ、玉ねぎ、梨などが入り、ゴマや刻み海苔をかけることもあります。

食べる順番:混ぜて、注いで、入れる

浦項式は、最初からスープをたっぷり注ぐより、まず刺身と野菜をコチュジャンだれでよく混ぜて数切れ味わうところから始まります。そのあと好みで水やスープを注いで冷たくすくい、添えられたご飯やそうめんを入れて締めることが多いです。本来のやり方も、刺身をご飯と食べ、残りに水を注いでいたので同じ流れですね。 最近は変化も多く、観光客の好みに合わせて甘めのスープを使う店、スープをシャーベット状に凍らせて出す店、コチュジャンの代わりに酢コチュジャンを使う店が増えたと報じられ、地元では何が「本物」かの論争が続いているそうです。真水派かスープ派か、自分で食べ比べるのも浦項旅の楽しみです。

どこで食べる?市場と海辺の刺身街

浦項ムルフェは市内のあちこちで味わえます。地元紙は、大新洞のムルフェ交差点一帯、浦項を代表する在来市場・竹島市場、北部海水浴場周辺の海岸通り、環汝洞・斗湖洞の刺身タウンを代表的な場所に挙げ、九龍浦一帯でもよく食べられていると伝えています。 竹島市場は刺身店が並ぶ水産エリアが広く、見て回るだけでも楽しいですし、海辺の刺身タウンは海を眺めながら食べられるのが魅力です。夏に特に人気ですが、季節ごとに魚を替える料理なので一年中食べられます。辛さは店によって違うので、辛いものが苦手ならたれを少しずつ混ぜて調整しましょう。刺身、ご飯、麺が一つの器に揃い、一食としても十分です。

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