歴史
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知足海峡の竹防簾 · 写真: Republic of Korea (Korea.net) / CC BY-SA 2.0 (Wikimedia Commons)

知足海峡の竹防簾 · 写真: Republic of Korea (Korea.net) / CC BY-SA 2.0 (Wikimedia Commons)

韓国慶尚南道 · 南海

南海のミョルチサムパプ:550年続く竹の仕掛け「竹防簾」と、丸ごと煮たカタクチイワシを包んで食べる膳

ミョルチ(カタクチイワシ)といえば小さな煮干しを思い浮かべがちですが、南海では指ほどの生のイワシを丸ごと煮てサンチュに包んで食べます。南海のイワシが特別な理由、知足海峡の竹防簾、ミョルチサムパプと刺身和えの食べ方をまとめました。

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南海のイワシはなぜ特別なのか

慶尚南道の南海郡は、韓国を代表するカタクチイワシの産地のひとつです。報道によると、南海のイワシ漁は春の4月末に始まり、11月まで続きます。春と秋のイワシが最もおいしいとされ、とくに5月のイワシは骨がやわらかく身がもっちりしていると評判です。 漁法は船びき網、流し網、定置網などさまざま。大きなイワシは塩で和えて1年以上熟成させ、キムチに入れるイワシの魚醤になり、小さなイワシは船の上ですぐゆでて干し、おかず用の煮干しになります。そして南海には、ほかではなかなか見られないとても古い漁法が今も残っています。それが知足海峡の竹防簾(チュクバンニョム)です。

竹防簾、潮の流れが獲ってくれる竹の仕掛け

南海島と昌善島の間、幅約350mの狭い知足海峡は、潮の流れが速いことで知られます。この水道にカシの杭をV字に打ち込み、竹のすだれを編んで立てたものが竹防簾です。Vの先には丸い筒形の囲い(イムトン)があり、満ち潮に乗って入ってきたイワシは引き潮のときに逃げられず閉じ込められます。漁師は潮が引いたあと、たも網でイワシをすくい上げます。 網でこすれないため傷が少ない竹防簾のイワシは商品価値が高いとされ、獲れる量が少ないので一般の漁法のイワシより高価です。この漁法は約500〜550年前から続いてきたと言われ、現在知足海峡には23基が残っています。名勝(2010年)、国家重要漁業遺産(2015年)に指定され、2025年7月には国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産にも登録されました。

ミョルチサムパプとはどんな料理?

ミョルチサムパプは、生のカタクチイワシを煮たチゲのようなおかずと、ご飯、包み野菜がいっしょに出る南海の代表的な膳です。報道で紹介された作り方では、鍋の底に干した白菜の葉(ウゴジ)を敷き、テンジャン(味噌)と指ほどの生イワシを丸ごとのせ、醤油やイワシの魚醤などで味をつけて汁気が少なくなるまで煮詰めます。生のイワシを使いますが、きちんと調理すれば生臭さはほとんどないそうです。 ミョルチサムパプは知足海峡近くの三東面・知足三差路一帯のある食堂で初めて出されたと言われ、2018年の報道当時、その店は40年以上イワシ料理を作ってきたと紹介されています。今では南海各地、とくに知足一帯と弥助港の周辺にこの料理を出す店が多く、店ごとに辛さや汁の量が少しずつ違います。

包み方と、イワシの刺身和え

食べ方は名前のとおり「サム(包み)」です。サンチュなどの包み野菜を手のひらに広げ、ご飯を少しのせて、煮たイワシとウゴジをのせ、にんにくや唐辛子を添えて一口で包んで食べます。イワシは骨ごと食べられるほどやわらかいので、頭や骨を取り除く必要はほとんどありません。残った煮汁をご飯にかけて混ぜて食べる人も多いです。 いっしょによく頼まれるのが「ミョルチフェムチム(イワシの刺身和え)」。頭と骨を取った生イワシの身をマッコリで洗って生臭さを抑え、セリやエゴマの葉などの野菜と甘酸っぱい酢コチュジャンで和えます。生のイワシは傷みやすいので、獲れたてが手に入る産地で食べてこそ本当の味、と言われます。二人なら、サムパプと刺身和えを一つずつ頼んで分けるのが無難です。

どこで、いつ:知足海峡と弥助港

ミョルチサムパプを食べに行くなら、二つの場所を覚えておけば十分です。一つは昌善橋の下に竹防簾を見下ろせる知足海峡一帯。橋の上や海岸から、V字に並んだ竹のすだれを眺められ、時期によっては団体で申し込む体験も行われているそうです。もう一つは南海の南端にある弥助港。春から秋にかけて、船の上で網をはたいてイワシを落とす「ミョルチトリ」の光景が見られ、南海観光の見どころに数えられています。 弥助港一帯では毎年春に、イワシと水産物をテーマにした祭りが開かれてきました。生のイワシが最もおいしいとされる春、とくに4〜5月に訪れれば、サムパプと刺身和えを旬の時期に味わえます。祭りの日程は毎年変わるので、南海郡のお知らせを確認してください。

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南海のミョルチサムパプ:550年続く竹の仕掛け「竹防簾」と、丸ごと煮たカタクチイワシを包んで食べる膳 | TastyLog