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光陽プルコギ

光陽プルコギ

韓国全羅南道 · 光陽

光陽プルコギ:漬け込まずすぐ焼く「天下一味・馬老火炙」

光陽プルコギは、薄切りの韓牛にその場でタレを和え、炭火の上の銅網で手早く焼き上げます。あらかじめ漬け込むプルコギとの違いと、西川沿いのプルコギ通りでおいしく食べるコツをまとめました。

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「天下一味・馬老火炙」という呼び名

全羅南道の光陽(クァンヤン)市は大きな製鉄所で知られる工業都市ですが、味でいえばまずプルコギが挙がります。光陽プルコギには「天下一味・馬老火炙(マロファジョク)」という呼び名が付いて回ります。馬老は光陽の古い名前、火炙は火で焼いた肉のことで、「天下一の光陽の焼き肉」という意味です。 この呼び名には言い伝えがあります。朝鮮時代、光陽の邑城の外に住んでいた金海金氏の夫婦が、流されてきて子どもたちに学問を教えていたソンビ(学者)に恩返しをしようと、若い子牛や柔らかい雌牛の肉にタレをまぶし、炭火にかけた銅の網で焼いてもてなしたといいます。流罪を解かれて都へ戻ったソンビがその味を忘れられず「天下一味・馬老火炙」と懐かしんだというのです。人名も年代も残っていない伝説ですが、光陽の人々がこの料理をどれほど誇りにしているかがよく分かります。

何が違う?漬け込まずその場で和える

一般に思い浮かべるプルコギは、肉をタレに何時間も漬けてから焼いたり、汁と一緒に炒め煮にしたりします。蔚山の彦陽(オニャン)プルコギも、味付けしたあと寝かせてから焼くタイプです。光陽プルコギはその正反対。前もって漬け込まず、焼く段になってからタレをその場で和え、すぐに網にのせます。 肉は韓牛で、脂が少なく柔らかいサーロイン(チェックッサル)をできるだけ薄く切って使う店が多いと紹介されています。タレも刺激的にならないよう最小限にとどめ、野菜などの副材料はほとんど混ぜません。タレは肉の味を覆うのではなく引き立てる程度なので、韓牛そのものの味と炭の香りが前に出ます。だから光陽でプルコギといえば、汁気の多い鍋プルコギではなく網で焼いた炭火焼きが出てきます。

炭と銅の網、強火で手早く

光陽プルコギのもう一つの主役は火です。伝統的には火鉢に炭をおこし、銅の網をのせて焼くと紹介され、光陽では白雲山(ペグンサン)で育ったナラの木で作った炭を使うことを自慢にしています。炭が燃えるときのほのかな香りが肉に移り、燻したような風味が出ます。 焼き方も違います。薄い肉は網にのせるとすぐに火が通るので、炒めるように何度か返しながら短時間で焼きます。強火で手早く焼くことで肉汁がしっとり残るといいます。長く置くと薄い肉はすぐ乾いて硬くなるので、色が変わったらすぐ食べるのがコツです。炭火焼きの文化が根付いた土地なので、光陽では鶏の炭火焼きも名物に数えられます。

西川沿いのプルコギ通りと炭火焼き祭り

光陽プルコギを食べに行くなら、光陽邑の西川(ソチョン)沿いへ。川沿いに光陽プルコギ特化通りがつくられ、プルコギ専門店が集まっています。光陽市もここを代表的なグルメスポットとして打ち出しています。新市街の中馬洞ではなく、旧市街の光陽邑だと覚えておけば迷いません。 西川沿いでは光陽伝統炭火焼き祭りも開かれてきました。2015年に14回目を迎えたこの祭りは秋に西川一帯で開かれ、プルコギと炭火焼きをテーマにした催しが行われました。日程や形式は年によって変わることがあるので、旅行前に光陽市の観光案内で確認しましょう。春なら、光陽のもう一つの名物である梅の花祭りと合わせて訪れる旅行者も多くいます。

注文と食べ方のコツ

光陽プルコギの店では、ふつう人数分の肉を注文すると味付けした肉が出てきて、席に炭火と網が置かれます。一度にたくさん網にのせるより、数切れずつ広げて焼いてすぐ食べるのがおいしい食べ方です。店員が焼いてくれる店もあるので、初めてなら焼き加減を聞いてみましょう。 焼けた肉はまずそのまま味わい、次にサンチュなどの葉野菜で包んだり、おかずと一緒に食べたりします。店によってはキムチのスープなどの汁物が添えられることもあります。韓牛を使うぶん豚の焼き肉より値段は高めで店ごとの差も大きいので、メニューの1人前の価格と重さを確認してから注文しましょう。

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