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からからに干した大根の葉、シレギ · 写真: 국립국어원 / CC BY-SA 2.0 KR (Wikimedia Commons)

からからに干した大根の葉、シレギ · 写真: 국립국어원 / CC BY-SA 2.0 KR (Wikimedia Commons)

韓国江原道 · 楊口

楊口パンチボウルのシレギ:民間人統制線の内側の盆地で冬風が干した味

休戦ラインのすぐ南、フルーツポンチの器のような盆地「パンチボウル」では、毎冬、大根の葉が干し場に掛けられます。救荒食だったシレギが村を支える特産品になるまでの話と、楊口で味わえるシレギ料理を紹介します。

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ポンチの器に似た土地、パンチボウル

江原道楊口郡の亥安面は、山にぐるりと囲まれた盆地です。農村振興庁のウェブマガジンによると、フルーツポンチの器(Punch Bowl)に似た地形から、朝鮮戦争の頃に「パンチボウル」と呼ばれるようになりました。パンチボウルの戦い、兜率山の戦い、加七峰の戦いが繰り広げられた激戦地で、今も戦跡碑や地雷の標識が残っています。 亥安面は国内で唯一、民間人出入統制線の内側にある面として紹介され、約1,700人が暮らしています。戦後長く出入りが制限されてきたため、自然環境がよく保たれています。標高400〜500mの高地で、春にも冷たい風が吹き霜が降りるほど寒暖差が大きいのです。この寒くて風の強い気候こそ、パンチボウルのシレギの味をつくる条件です。

シレギとは何か

シレギは大根の葉と茎(ムチョン)を干したものです。キムジャンの季節に大根を抜いた後の葉を縄で編み、軒下や日陰に吊るしておくと、冬の間に凍ったり解けたりを繰り返しながらカラカラに乾きます。食べるときは水で戻してじっくり茹で、薄皮をむいて水にさらしてから使います。 食べ物が乏しかった時代、シレギは冬と春の端境期を乗り越えさせてくれる救荒食とされていました。今はむしろ健康食として扱われています。農村振興庁のウェブマガジンは、干す過程で食物繊維が3〜4倍に増え、鉄分やビタミンも豊富だと紹介しています。香ばしく淡泊で、歯ざわりもやわらかいので、味噌汁、蒸し物、煮付け、炊き込みご飯など何にでも合います。

五軒の農家から始まった村の特産品

パンチボウルのシレギの始まりは1990年代初めにさかのぼります。ソウル新聞(2013年)は、亥安面パンチボウル地区・万大村の5軒の農家がジャガイモの収穫後にシレギを売り始めたのがきっかけだと伝えています。氷点下20度を下回る寒さの中で干したシレギが人気を集め、栽培農家が増えていきました。 本格的なシレギ栽培は2007年からです。農村振興庁のウェブマガジンによると、高冷地の大根・白菜・ジャガイモ栽培が相次ぐ障害で難しくなったため、この年からシレギに力を入れ、同じ年に国立食糧科学院とともにシレギ用の大根品種も開発しました。2012年には64農家が24億ウォン、2015年には120農家が約470トンを生産して46億ウォン余りの所得を上げたと報じられています。

機械ではなく冬の風で干す

パンチボウルのシレギの秘訣として最もよく挙げられるのは干し方です。報道によると、シレギ用の大根は8月中旬に種をまき、11月に葉を収穫して干し場に掛けます。そして機械の乾燥機ではなく自然乾燥にこだわります。盆地の中を巡る風と大きな寒暖差の中で、葉は冬の間凍っては解けを繰り返しながらゆっくり乾いていきます。ソウル新聞は、とても寒い場所で乾くので栄養の損失が少なく繊維質が豊富だという地元の説明を伝えています。 天気任せなので、その年の11月の天候が生産を左右します。需要も安定していて、ふつうは翌年の新物が出る12月初めまでに売り切れますが、2015年には11月初めに早々と完売したという報道もありました。冬に亥安面を通ると、畑のあちこちに並ぶシレギの干し場が、この村の冬の風景です。

楊口で味わうシレギ料理と祭り

楊口ではシレギを主役にした食事を簡単に見つけられます。農村振興庁のウェブマガジンは、シレギご飯、シレギ入り牛プルコギ、シレギのカンテンジャン(濃い味噌)、シレギとサバの煮付けなどを代表料理として紹介しています。楊口邑や亥安面の食堂でこうした定食が食べられ、干しシレギや茹でたシレギを買って帰ることもできます。 毎年秋には亥安面で「楊口パンチボウル シレギ・リンゴ祭り」が開かれます。最初はシレギ中心でしたが、気候変動でリンゴの主産地が北上し、パンチボウルでも高冷地リンゴの栽培が増えたため、2022年からリンゴが加わりました。2024年は11月1〜3日に開かれたので、正確な日程はその年の楊口郡の発表を確認してください。第4トンネルや乙支展望台などの安保観光地も近くにあります。

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