歴史
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白い粉をふいた干し柿 · 写真: Hyeon-Jeong Suk / CC BY 2.0 (Wikimedia Commons)

白い粉をふいた干し柿 · 写真: Hyeon-Jeong Suk / CC BY 2.0 (Wikimedia Commons)

韓国慶尚南道 · 山清

山清の干し柿:智異山の冷たい風と冬の競り場が育てた徳山の干し柿

晩秋になると、智異山のふもとの村では軒先ごとにオレンジ色の柿がずらりと吊るされます。王に献上したという名を持つ高宗柿(コジョンシ)、夜に凍り昼に溶けて甘くなる仕組み、干し柿の競り市の冬景色、おいしい食べ方まで山清の干し柿をまとめました。

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智異山東麓の干し柿の村

コッカム(干し柿)は皮をむいて干した柿で、韓国では名節の贈り物や祭祀の膳に欠かせない果物です。韓国の干し柿の名産地として慶尚北道の尚州と並んで挙げられるのが慶尚南道の山清、とくに智異山東麓の矢川面・三壮面一帯です。昔の地名から「徳山の干し柿」とも呼ばれます。 山清の干し柿は、この一帯で育つ在来の渋柿、高宗柿と丹城柿から作られます。2006年9月には林産物の地理的表示第3号に登録され、決められた地域で決められた方法で作った干し柿だけがこの名を名乗れるようになりました。山あいの人々は庭や田畑の縁に柿の木を植え、秋に実をもいで冬じゅう干し柿を作ってきました。

「高宗柿」という名の由来

山清の干し柿の話に欠かせない言葉が高宗柿(コジョンシ)です。報道によると、高宗柿は高麗時代から山清の徳山地域で栽培されてきて、高宗皇帝に献上されたことから「高宗柿」と呼ばれるようになったと伝えられています。朝鮮時代に献上品として使われたと紹介する記事は多いものの、名前の由来を直接示す古文書が広く知られているわけではないので、「そう伝わる話」として楽しむのがよいでしょう。高宗柿は全羅北道・完州などほかの干し柿産地でも使われる在来種で、献上の話も産地ごとに伝わっているため、山清の干し柿の個性は品種名よりも、徳山一帯の智異山の気候と地理的表示で守ってきた作り方にあるといえます。 高宗柿は大きすぎず種が少ないので、干し柿に向いているそうです。2010年の記事は山清の干し柿を「糖度が高く、もっちりしながら柔らかく、種が少なくて食べやすい」と紹介しました。大切な客への贈り物にもよく使われ、2010年には英国のエリザベス女王に贈られたという報道もあります。

夜に凍り、昼に溶けて甘くなる

干し柿づくりは10月末の柿の皮むきから始まります。硬い渋柿の皮をむき、ひもに通したり掛けたりして日差しと風の通る場所に吊るすと、村じゅうにオレンジ色のカーテンが下りたような風景が広がります。百科事典の資料によると、水分が3分の1ほどに減ったところで形を整えて再び干し、その後表面に白い粉が出るようにしてから仕上げの乾燥をします。この白い粉はカビではなく、柿の糖分が表に出て固まったものです。 山清の干し柿が甘い理由として必ず挙げられるのが智異山の気候です。報道は、智異山の冷たい気流のせいで柿が夜に凍り昼に溶けることを繰り返し、天然の糖度が高まると説明します。大きな寒暖差が味を左右するため、暖かい秋が続くと柿が柔らかくなりすぎたりカビが生えたりして、農家の心配が増えます。

冬の干し柿の競り市

山清の干し柿が一か所に集まるのが、矢川面天坪里の干し柿競り場です。矢川・三壮・中台・徳山一帯の干し柿がここに集まり、競りは普通12月の第1週に始まるそうです。2013年の記事は年間の取引額が200億ウォンを超えると伝えました。干し柿は昔から100個を1「チョプ」と数え、この記事は100チョプを1「トン」と呼んで、2千トン以上が取引されると紹介しています。 2010年の報道によると、山清郡では1,300余りの農家が干し柿1,700トンを作りました。山清の高宗柿は農林畜産食品部が選ぶ「大韓民国代表果物」に2016年から何年も続けて選ばれていますが、連続回数は記事が出た年によって違い、資料ごとに異なる書き方になっています。冬に競り場のそばを通ると、箱ごとにきれいに並んだ干し柿が見られます。

干し柿のおいしい食べ方と訪ねる時期

干し柿は干し加減によって味がかなり違います。半分ほど干して中がしっとり柔らかいパンゴンシ(半乾柿)は甘くなめらかで名節の贈り物として人気が高く、しっかり干した干し柿はもちもちして日持ちします。半乾柿は傷みやすいので冷蔵・冷凍で保存しましょう。 そのままでもおいしいですが、干し柿でクルミを巻いた「コッカムサム」は韓国の伝統菓子で、客膳によく上ります。シナモンとショウガを煮出した汁に干し柿を浮かべるスジョングァも冬の代表的な飲み物です。 旅行で訪ねるなら、柿をむいて吊るす10月末〜11月、または競りが開かれる12月〜1月がおすすめです。山清郡では冬に矢川面の干し柿競り場一帯で干し柿祭りを開いてきており、2010年には1月に第3回が開かれました。日程は年ごとに変わるので、山清郡の発表を事前に確認してください。

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