歴史
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完州の干し柿 · 写真: Hyeon-Jeong Suk / CC BY 2.0 (Wikimedia Commons)

完州の干し柿 · 写真: Hyeon-Jeong Suk / CC BY 2.0 (Wikimedia Commons)

韓国全羅北道 · 完州

完州の干し柿:王に献上されたという種なしの高宗柿と赤黒いトゥレ柿

全州を取り囲む完州郡の北部の山里は、名高い干し柿(コッカム)の産地です。種がほとんどない在来種「高宗柿(コジョンシ)」と赤黒く熟していく「トゥレ柿」、伝統の自然乾燥、2024年の地理的表示登録、冬の干し柿祭りまでまとめました。

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全州を包む郡の北の山里

完州郡は全州市をぐるりと取り囲む郡です。その北部・高山圏の6つの面(村)は大芚山とその周りの山すそが続く山間地帯で、昔から干し柿づくりの里として知られています。2024年の報道によると、完州の干し柿を作る生産者は約500戸にのぼります。 干し柿(コッカム)は、渋柿の皮をむいて干したもの。晩秋に柿を収穫して皮をむき、吊るしておくと、冬の冷たく乾いた風の中で水分が抜け、渋みが消えて甘みが濃くなります。とくに種なしの高宗柿の干し柿は、東上面の深く冷たい谷で作られると紹介されています。冬になると、この山里の軒下や乾燥小屋にオレンジ色の柿のすだれが並ぶ風景が見られます。

高宗柿:種がほとんどない在来種

完州の干し柿といえば、まず名前が挙がるのが「高宗柿(コジョンシ)」です。深い山の中で育つ在来種の柿で、種がほとんどなく、糖度が高くて果肉がやわらかいと紹介されています。 名前の由来については、地元メディアが伝える話があります。朝鮮中期以降、王に献上する進上品となり、高宗の時代になって「高宗柿」という名で伝わるようになったというものです。ただ、これを裏づける文献は別途確認できなかったので、言い伝えとして受け止めるのがよいでしょう。高宗柿という品種は、慶尚南道の山清などほかの干し柿の産地でも使われています。完州では特に、東上面の谷で作られる種なしの高宗柿の干し柿を看板にしています。

トゥレ柿と白い粉:自然乾燥の味

完州の干し柿のもう一つの顔が「トゥレ柿」です。高山一帯で作るトゥレ柿の干し柿は、時間がたつほど赤黒くなるので「黒干し柿」とも呼ばれ、表面に白い粉がたくさん吹くのが特徴と紹介されています。この白い粉は、柿の中の糖分が表面ににじみ出て固まったもので、柿霜(シサン)と呼ばれます。もっちりと甘い味がトゥレ柿の魅力だそうです。 どちらの品種も、決め手は干し方です。報道によると、完州の干し柿は伝統の自然乾燥を守ってきて、この点が地理的表示の審査でも高く評価されました。ある記事は、柿を干し柿にすると糖分が約4倍、ビタミンCが約1.5倍になると紹介しています。

2024年、地理的表示に

完州の干し柿は、昔から名節(祝日)の贈り物として愛されてきました。2014年の記事によると、旧正月を前に高山市場で干し柿の常設市場が開かれたこともあり、同じ年8月の記事は、完州の干し柿を秋夕(チュソク)の贈り物としても人気の品と紹介しています。 この評判が公式に認められたのが2024年です。全北日報によると、2022年に生産者が社団法人「完州干し柿連合会」をつくって準備を始め、2024年6月、山林庁の地理的表示登録審議で最終承認を受けました。登録品目は、黒干し柿の「トゥレ柿」と種なし干し柿の「高宗柿」の二つ。審査では伝統の自然乾燥を守ってきた点と地域の地理的特徴が認められ、完州郡の農林産物としては初めての地理的表示となりました。

いつ、どこで、どう楽しむか

干し柿は晩秋に柿の皮をむいて干し始め、冬に仕上がるので、冬から旧正月ごろまでが旬です。この時期に合わせて、1月には完州干し柿祭りが開かれます。2025年には第10回の祭りが1月10日から12日まで完州郡庁一帯で開かれ、地理的表示登録後初めての開催となりました。雲洲農協などが一緒に準備していて、生産農家の干し柿を直接味わって買うことができます。日程や場所は年によって変わることがあるので、事前に確認してください。 干し柿はそのまま食べてもおいしいですが、ショウガとシナモンで作る伝統飲料スジョングァに浸して、やわらかくして味わうこともあります。完州は全州韓屋村から近いので、全州旅行の途中に一日取って、高山方面の山里や大芚山を一緒に巡るのもおすすめです。

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