豆知識
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名古屋のモーニングセットの小倉トースト · 写真: Hajime NAKANO / CC BY 2.0 (Wikimedia Commons)

名古屋のモーニングセットの小倉トースト · 写真: Hajime NAKANO / CC BY 2.0 (Wikimedia Commons)

日本名古屋

名古屋のモーニングと小倉トースト:コーヒー1杯に朝ごはんが付く喫茶店文化

名古屋一帯の喫茶店では、午前中に飲み物を頼むと厚切りトーストとゆで卵が付く「モーニング」が当たり前の風景です。繊維の街・一宮発祥説、あんをのせた小倉トーストの誕生話、注文のコツをまとめました。

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飲み物代だけで朝ごはん?

名古屋をはじめ愛知・岐阜一帯の喫茶店には「モーニング」という独特の文化があります。午前中にコーヒーなどの飲み物を頼むと、厚切りトーストとゆで卵が一緒に出てくるのです。和樂webの記事によると、基本は厚切りトーストとゆで卵で、店によってはサラダや茶碗蒸しまで付き、ほとんど昼食並みのボリュームになることもあります。 多くの店が飲み物代だけでモーニングを出すので、「得をした」という感覚がこの文化の核心です。コーヒーを一杯頼んだだけなのに皿が次々に出てきて驚く旅行者も少なくありません。午前11時を過ぎてもモーニングを出す店もあります。

繊維の街・一宮発祥説

モーニングの発祥地には、愛知県一宮市、同県豊橋市、広島県広島市など諸説あります。中でも広く知られているのが一宮説です。一宮は毛織物の産地で、昭和30年代の好景気は、織機が「ガチャン」と動くたびに万の金が儲かるという意味で「ガチャマン景気」と呼ばれました。 愛知県の公式観光サイトによると、工場は機械の音がうるさく、商談を喫茶店で行うことが多かったため喫茶店が増え、人の良いマスターが朝のサービスとしてコーヒーにゆで卵とピーナツを付けたのが始まりとされます。ただし同じ記事は、資料がなく想像に過ぎないとも添えています。いくつもの街が元祖を名乗るのも、モーニング文化の面白さです。

数字で見る喫茶店の街

一宮がどれほど喫茶店の多い街かは、数字にも表れています。和樂webの記事が引く一宮モーニング協議会の推計では、2004年の市内の喫茶店は752軒で、人口1万人あたり約20軒でした。毎朝なじみの喫茶店に寄る暮らしが当たり前だったのです。 商工会議所や市などでつくる一宮モーニング協議会は「一宮モーニングの三カ条」を掲げています。その一、一宮市内の飲食店で提供されること。その二、起源にならって卵料理を付けること。その三、できるだけ一宮産の食材を使うこと。ピーナツとゆで卵から始まった素朴なサービスが、今では街の看板になりました。

小倉トースト:ぜんざいに浸した学生たち

モーニングと並ぶ名古屋の喫茶店の代表メニューが、バタートーストに小倉あんをのせた小倉トーストです。名古屋市図書館の調査資料や日本語版ウィキペディアによると、発祥は名古屋・栄地区にあった喫茶店とされています。大正10年(1921年)ごろ、学生客がバタートーストをぜんざいに浸して食べるのを見た店主が、最初からあんをのせたメニューを考えたといいます。 これが愛知県各地へ広まりました(由来には諸説あります)。塩気のあるバターと甘いあんがカリッとしたトーストの上で溶け合う味は、韓国のあんパンにも似ていて、また違います。モーニングセットで小倉トーストを選べるのも、名古屋らしい楽しみです。

モーニングの頼み方

初めてのモーニングなら、いくつか知っておくと便利です。まずは提供時間。多くの店は午前中だけモーニングを出し、終了時間は店によって違います。遅めの朝に行くなら、入口やメニューの時間表示を確かめましょう。一日中出す店もあります。 次に内容です。飲み物を頼むだけで自動的に付く店もあれば、いくつかのセットから選ぶ店もあります。写真の愛知県の喫茶店のように、少し追加すればトーストを小倉トーストに替えられる店もあります。追加料金は店ごとに違うので、メニューで確認を。急がずゆっくり座っていられるのがモーニングの魅力なので、旅の一日くらいは朝を喫茶店から始めてみてください。

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