歴史
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白菜漬けを炒めて卵でとじた漬物ステーキ · 写真: 漱石の猫 / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)

白菜漬けを炒めて卵でとじた漬物ステーキ · 写真: 漱石の猫 / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)

日本高山

飛騨の漬物文化と漬物ステーキ:赤かぶから鉄板の卵とじまで

雪に閉ざされる冬を越すため、飛騨の人々は野菜を漬け、酸っぱくなった漬物さえ捨てずに炒めたり煮たりして食べてきました。赤かぶ漬け、煮たくもじ、そして居酒屋の定番・漬物ステーキまで、飛騨の漬物の物語をまとめました。

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雪に閉ざされる冬を支えた保存食

高山のある飛騨地方は山深く、冬には雪に閉ざされる土地です。農林水産省「うちの郷土料理」は、そんな飛騨で漬物が貴重な食料であり、雪深く寒さ厳しい冬に欠かせない常備菜だったと説明しています。 農林水産省は、かつての飛騨の初冬の風景も紹介しています。11月になると、長い冬に備え、一年中食卓に欠かせない漬物を漬けるために、かぶなどたくさんの野菜を洗う「菜洗い」が行われ、その光景は冬の訪れを告げる初冬の風物詩といわれていました。韓国のキムジャンにも似た風景で、韓国の旅行者には一層身近に感じられる話です。

赤かぶ漬けと飛騨紅かぶ

飛騨の漬物の象徴が、鮮やかな紅色の「赤かぶ漬け」です。農林水産省によると、使われるのは大正7年(1918年)に八賀かぶの中から紅色の突然変異株が見つかって生まれた「飛騨紅かぶ」です。 漬け方は素朴です。洗ったかぶを、塩水を張った樽に塩を振りながら隙間なく並べ、重石をして常温で漬け込みます。約2か月で発酵・熟成して完成し、皮の紅い色素が発酵とともに白い身まで染めます。山間部で貴重だった塩を節約するために生まれた、江戸時代以来の伝統製法といわれています。

酸っぱい漬物も捨てない:煮たくもじ

冬に漬けた漬物は、春になると次第に酸っぱくなります。飛騨には、そんな漬物を捨てずにおかずに変えた「煮たくもじ」があります。農林水産省によると、かぶ菜の漬物を水に浸して塩抜きし、3cmほどに切って油で炒め、調味料とあわせて水分がなくなるまで煮て、仕上げにごま油と白ごまを入れ強火で仕上げます。 「くもじ」とは平安時代に宮中で使われていた言葉で、漬物を指します。「くきづけ(茎漬)」の「く」をとって「く文字」と呼び、それを煮て食べるので「煮たくもじ」になったという説があります。今は飛騨地域の一部の宿泊施設で味わえ、袋詰めの商品も特産品店や土産物店で売られています。

漬物ステーキはどう生まれたか

飛騨の居酒屋に欠かせない肴が「漬物ステーキ」、略して「漬けステ」です。ステーキという名前ですが、肉は入りません。日本語版ウィキペディアによると、漬物を油で焼き色がつくまで炒めて醤油や味噌で味をつけ、溶き卵でとじて、好みで削り節、紅しょうが、七味をかけます。かつては赤かぶ漬けが主流でしたが、今は白菜漬けが多いといわれます。 由来には二つの見方があります。一つは、冬に凍ってしまった漬物を囲炉裏の上で朴葉にのせて温めて食べたのが始まりという説。もう一つは、古い文献に見当たらないことから、卵が安くなった高度成長期以降に飲食店で生まれたのだろうという料理研究家の推測です。

高山で味わい、持ち帰る

漬物ステーキは、日本語版ウィキペディアが「飛騨地方の多くの居酒屋で提供されている」とするほどおなじみのメニューです。高山の夜、地酒と一緒に頼むと、写真のように鉄板や小さな鍋でジュージューと音を立てて出てくることがよくあります。酸味のある漬物とまろやかな卵、削り節のうま味が合わさり、酒の肴にもご飯のおかずにも合います。 飛騨の漬物はお土産にもおすすめです。農林水産省は、赤かぶ漬けを飛騨・高山エリアの漬物店や土産物店で買えると紹介しています。家庭で漬物ステーキを作れる袋入りの商品もあるので、買って帰ってフライパンで炒め、卵でとじてみてください。汁気のある漬物は機内持ち込みの規定にかかることがあるので、手荷物の規定を事前に確認しましょう。

#漬物ステーキ#赤かぶ漬け#飛騨#高山#岐阜の郷土料理
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