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黒糖のサーターアンダーギー · 写真: Ocdp / CC0 (Wikimedia Commons)

黒糖のサーターアンダーギー · 写真: Ocdp / CC0 (Wikimedia Commons)

日本沖縄

サーターアンダーギー:揚げると花のように割れる沖縄のドーナツ、名前の意味から選び方まで

外はカリッと、中はぎゅっと詰まった丸い揚げ菓子、サーターアンダーギーは沖縄でいちばんポピュラーなお菓子とされます。名前の意味、中国菓子との関係、揚げるとできる「笑顔」、種類と楽しみ方をまとめました。

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名前に込められた意味

サーターアンダーギー(サーターアンダギーとも)は、沖縄の言葉から来た名前です。よく「サーター」は砂糖、「アンダ」は油、「アギ」は揚げることを意味すると説明され、合わせると「砂糖を入れて油で揚げたもの」という意味になります。農林水産省の資料も、「アンダーギー」は天ぷらの衣のような生地を揚げたものを指すと記しています。 形はピンポン玉より少し大きい球形で、外は濃い茶色でカリッと、中はきめが詰まってずっしりしています。本土では「沖縄のドーナツ」と紹介されることも多いのですが、リング型ドーナツのようにふわふわというより、ケーキ生地をぎゅっと詰めたような食感で、一つでも食べごたえがあります。農林水産省の資料では「県内で最もポピュラーなお菓子」と紹介されています。

中国から来たお菓子?

農林水産省の資料は、サーターアンダーギーは中国から伝わったお菓子と考えられているとし、中国の「開口笑(かいこうしょう)」や「開口球(かいこうきゅう)」に似ていると紹介しています。ただ、直接伝わったことを示すはっきりした文献の裏付けがあるわけではないので、似たお菓子に由来するという説ぐらいに受け止めるのがよさそうです。 背景には琉球菓子全体の性格があります。同じ資料によると、中国の影響を受けて発展した琉球王国のお菓子には中国風と和風の要素が混ざり、菓子職人の技が加わって暑い沖縄の気候に合うお菓子が生まれました。そのため日持ちのよい揚げ菓子や焼き菓子が多く、こうしたお菓子は祝い事や儀礼に欠かせないものでした。サーターアンダーギーもその流れの中にあるお菓子です。

揚げるとできる「笑顔」

サーターアンダーギーのいちばんの特徴は形です。丸めた生地を油に入れると、ゆっくり浮き上がり、ひとりでに転がりながらふくらんで、一か所がパカッと割れます。農林水産省の資料はこの様子を、チューリップの花が咲いたようだと表現しています。割れ目が口を開けて笑う顔のように見えるという話もよく聞かれ、そのため祝いの席にふさわしい縁起のよいお菓子とされる、と紹介されることもあります。 この形をつくるコツは低い温度です。資料に載っている方法では、150〜160℃という比較的低温の油に生地を静かに入れ、4〜5分揚げます。高温で揚げると表面だけ早く固まって中が生のままになったり、きれいに割れなかったりします。揚がったかどうかは竹串を刺し、生地がついてこないかで確かめます。

材料といろいろな種類

材料はシンプルです。農林水産省の資料の約15個分は、卵2個、黒砂糖(またはグラニュー糖)130g、薄力粉230〜250g、ベーキングパウダー、サラダ油少々。卵に砂糖を加えて泡立てないようにとろりとするまで混ぜ、ふるった粉を入れて油を加え、生地につやが出るまで2〜3分しっかり混ぜます。手に薄く水をつけて直径2cmほどに丸め、揚げればできあがりです。 黒砂糖を使うと色が濃く風味が豊かに、白い砂糖を使うと色が明るくすっきりした味になります。バリエーションもさまざまです。紅イモを使った「ンムクジアンダーギー」、砂糖を使わない「白アンダーギー」があり、蒸してつぶした紅イモやカボチャ、ニンジンなどを混ぜた色鮮やかなものも県内で人気だそうです。

旅行者のサーターアンダーギーの楽しみ方

サーターアンダーギーは沖縄のどこでも手軽に出会えます。那覇の市場周辺のアーケードや観光地の売店では1〜2個ずつばら売りしていることが多く、歩きながらのおやつにぴったりです。できれば揚げたてをねらってみてください。外のカリッとした食感と中の温かさがいちばん生きています。 お土産に買うなら、黒糖味、白砂糖味、紅イモ味などをいくつか取り混ぜると違いを比べられます。揚げ菓子としては比較的日持ちするほうですが、油が酸化すると味が落ちるので、買ってきたら早めに食べるのがおすすめです。一、二日たって固くなったら、オーブントースターで軽く温めるとカリッと感が戻ります。ずっしりしたお菓子なので、温かいさんぴん茶やコーヒーと一緒に食べるとよく合います。

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