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博多の水炊き

博多の水炊き

日本福岡

博多の水炊き:長崎から渡ってきた鶏鍋が博多の味になるまで

白く濁った鶏スープで骨付き鶏を煮る博多の水炊き。長崎から伝わった由来から、まずスープを味わう食べ方、締めの雑炊までをまとめました。

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長崎から渡ってきた鶏鍋

水炊きは福岡県を代表する郷土料理の一つに数えられる鶏鍋ですが、ルーツは隣の長崎にあるといわれます。1643年の料理書『料理物語』にはすでに南蛮料理として鶏の水炊きが載っており、江戸時代末まで長崎の家庭料理だったそうです。 農林水産省の資料も、中国風の鶏肉料理が外国船の寄港する長崎で広まり、西洋のスープと日本料理の要素が合わさって福岡独自の料理になったと説明しています。1905年ごろ、長崎出身の料理人が博多で水炊きの店を開き、今の博多風が定着したと伝えられています。

白濁スープのひみつ

博多の水炊きの一番の特徴は白く濁った鶏スープです。骨付きの鶏、主にもも肉をじっくり煮込み、乳白色になるまでうまみを引き出します。店では別に丁寧にとったスープを使うことが多く、農林水産省の資料には「すまし汁」と「濁り汁」を別々に作って合わせる方法も紹介されています。 スープ自体にはほとんど味をつけず、ポン酢やダイダイの果汁、柚子胡椒などのつけだれで味わうのが基本です。野菜は白菜よりキャベツが好まれ、水分が出にくくスープが薄まらないためだといいます。昆布だしの水に具を入れる関西風と違い、九州ではまず鶏でスープを作るのが特徴です。

まずはスープ、それから鶏

初めて水炊きを食べるなら、順番を知っておくと楽しめます。福岡県の観光情報サイトは、具を入れる前にまずスープだけを器に取り、少量の塩で味わってみてと案内しています。そのあと鶏肉を食べ、野菜や豆腐はあとから入れるのが一般的な流れです。 煮えた具はポン酢につけて食べます。農林水産省の資料にある薬味は、もみじおろし、おろし生姜、ねぎ、柚子など。店によっては店員が鍋を仕切って順番に入れてくれるので、初めてなら任せてついていけば安心です。スープに味をつけないぶん、最後まで鶏の濃いうまみをそのまま感じられます。

締めは雑炊か麺で

具を食べ終えたら、残ったスープが締めの料理の土台になります。ご飯を入れる雑炊が定番で、ちゃんぽん麺やうどんを入れることもあります。日本語版ウィキペディアには、九州では麺で締める傾向があることや、そうめんで締める「地獄炊き」という変わり種も紹介されています。農林水産省の資料には餅を入れる食べ方も載っています。 水炊きは博多の夏祭りとも縁が深い料理です。農林水産省の資料によると、博多祇園山笠の直会では必ず水炊きが食べられるそうで、山笠を担ぐ男衆が体力をつけるために鶏肉を選んだのが始まりではないかと伝えられています。

どこで、どう楽しむか

福岡には老舗の水炊き専門店が多く、若い世代向けのカジュアルな専門店も増えていると農林水産省の資料は伝えています。博多駅周辺や中洲・天神といった繁華街一帯で見つけやすく、家庭でもよく作られ、学校給食にも登場します。福岡県が1999年に開発したブランド地鶏「はかた地どり」もこの料理に適しているそうです。 鍋料理なので一人より何人かで囲むのが楽しく、スープにうまみが出るまで時間がかかるぶん、ゆっくり味わう食事です。ほかの地域にも水炊きと呼ばれる料理はありますが、今では店のメニューに水炊きとあれば、たいてい博多風を指すといわれます。冬に特に人気ですが、一年中味わえます。

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