豆知識
加熱したガン(ハロン湾) · 写真: Hoangkid / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)

加熱したガン(ハロン湾) · 写真: Hoangkid / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)

ベトナム

ガン(Ngán):バクダン川河口の泥にすむクアンニンの貴重な貝

ハロンの海鮮料理店のメニューで「ガン(ngán)」という見慣れない貝を目にします。アサリより少し大きく身の厚いこの貝がどこにすみ、いつが旬で、どう料理して食べるのか、注文時に知っておきたいことまでまとめました。

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アサリより少し大きな貝

ガン(ngán)は、海水と淡水が混じるクアンニン沿岸の塩水・汽水域にすむ二枚貝です。学名はアウストリエラ・コルガタ(Austriella corrugata)とされています。ベトナム語版ウィキペディアはアサリ(ngao)より少し大きく、殻は砂のようにざらつき灰白色だと説明し、ハロン湾の管理機関のサイトは波模様のある灰色や黒っぽい殻と描写しています。 身は厚くて汁気が多く、ほのかな甘みがあります。管理機関のサイトはガンをクアンニンの海の粋ともいえる特産品として紹介しています。ハロンや近隣の海鮮料理店のメニューで見かけるこの貝は、旅行者には見慣れなくても、クアンニンを代表する貴重な貝です。

どこに、どうすんでいるか

ガンは泥や砂の中深くに体を埋め、長い水管を伸ばして呼吸し、えさをとります。少し触れただけでもすばやく地中に潜ってしまうそうです。ベトナム語版ウィキペディアによれば、食用にする大きなガンはベトナムではクアンニンとハイフォンの間を流れるバクダン(Bạch Đằng)川の河口一帯でしかとれず、そのためクアンニンの特産とされています。ただしクアンニン省の地元紙は、ガンはいくつかの海で見られるものの、クアンニン産は特に香りがよく甘いと評しており、観光情報はヴァンドン(Vân Đồn)やクアンラン(Quan Lạn)島一帯も産地として紹介しています。 同じ資料は、昔はガンがありふれていてアカガイ(sò huyết)より安かったが、今では珍しく高価な珍味になったと説明しています。大きさや時期で値段の差が大きいそうなので、注文前に重さあたりの値段を確かめましょう。

旬はいつか

ガンの旬については資料によって言うことが違います。ベトナム語版ウィキペディアや多くの観光情報は、夏から秋にいちばん多くとれ、寒い冬にはガンがさらに深く潜るのでとりにくいと説明しています。クアンニン省の地元紙は地元の人の話として、旧暦3月ごろから10月末までとり、この時期がいちばん身が詰まって甘いと伝えています。 一方、ハロン湾の管理機関のサイトは季節ごとの海鮮を紹介するなかでガンを冬の特産に挙げ、夏の項目ではガンの焼き物を名物として勧めています。結局、一年中店で見かけられるものの、とれる量や値段は季節によって変わると考えればよいでしょう。確かなのは、いつハロンを訪れても、ガンがクアンニンの海鮮の食卓の代表メニューだということです。

蒸して、焼いて、おかゆに

ガンはいろいろな方法で料理します。ハロン湾の管理機関のサイトが挙げる代表料理は、蒸しガン、焼きガン、ガンのスープ、ガンのおかゆ、ガン入りの焼きそばです。レモングラスと唐辛子を入れて蒸したり、ネギ油(モーハイン)をのせて炭火で焼いたりするのが、店でよく見かける調理法です。ベトナム語版ウィキペディアは、ゆでたもの、焼き物、和え物(ゴイ)、おかゆ、ブン(米麺)も紹介しています。 調理前には泥と砂を抜く下ごしらえが大切です。ベトナム語版ウィキペディアは、泥を洗い流したあと米のとぎ汁かぬるま湯に2〜3時間浸して砂を吐かせると説明しています。貝のうまみが溶け出したガンのおかゆは、体を温める一杯として紹介されています。

注文するときに知っておきたいこと

現地メディアは、クアンニンの店でよく出るガン料理として蒸しガン、焼きガン、ガン粥、ガンの和え物、ガン入り焼きそばを挙げ、なかでもいちばん人気なのはガン粥だと紹介しています。初めてなら、貝の甘みがそのまま出る蒸し物や粥から味わうのが無難です。何人かで行くなら、蒸し物と焼き物を一緒に頼んで食べ比べるのもよいでしょう。 貝類は必ず十分に火を通して食べるのが安全です。ガンは重さで値段がつくことが多いので、注文するときに重さと値段を一緒に確認しましょう。ハロン市内やヴァンドンなどの海鮮市場や漁港周辺の店では、選んだガンをすぐに料理してくれるところが多くあります。

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