豆知識
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ブンタウのバインコットの朝食(野菜・パパイヤ・たれ) · 写真: terence from Singapore / CC BY 2.0 (Wikimedia Commons)

ブンタウのバインコットの朝食(野菜・パパイヤ・たれ) · 写真: terence from Singapore / CC BY 2.0 (Wikimedia Commons)

ベトナムブンタウ

バインコット:ブンタウの朝ごはん、ひと口サイズのエビのミニお焼き完全ガイド

小さな型に米の生地を流し、エビを一尾のせてカリッと焼くバインコットは、ブンタウを代表する屋台料理です。名前の由来、生地と型の秘密、野菜で包んでパパイヤ入り魚醤だれにつけるブンタウ流の食べ方をまとめました。

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ブンタウの「国民的おやつ」

ブンタウ(Vũng Tàu)はホーチミン市から南東へ100kmあまりの海辺の町で、昔からホーチミン市民の週末のリゾート地でした。旧バリア=ブンタウ省の中心都市でしたが、2025年の省統合で現在はホーチミン市の一部になっています。 ベトナム観光総局は、バインコット(bánh khọt)をこの町で最も有名な屋台料理として紹介しています。米粉の生地を小さな丸い型に流してカリッと焼いた、ひと口サイズのお焼きで、上にエビをのせてネギ油を回しかけるのが基本です。ベトナム語版ウィキペディアは、バインコットをブンタウの「国民食」とまで表現しています。日本の旅行者には「ミニサイズのバインセオ」と言えばイメージしやすいですが、バインセオよりずっと小さく厚みがあり、外はカリッ、中はもっちりした食感が特徴です。

名前の由来

バインコットという名前には、いくつかの説が伝わっています。一つは、スプーンで型をこするときの「コットコット(khọt khọt)」という音から来たという説明。もう一つは、暮らしが苦しかった時代に具なしで生地だけを焼いて食べた「バインコップ(bánh khộp)」が、しだいにバインコットに変わったという話です。 起源についても、ベトナム語版ウィキペディアは、ラムドンやカインホア地方のバインカン(bánh căn)がブンタウへ伝わり、地元の好みに合わせて作り方が変わったのがバインコットかもしれないと記しています。ただしこの項目自体に出典が不十分だという注記があるため、あくまで「そう伝えられている」程度に受け止めるのがよいでしょう。確かなのは、バインコットがブンタウやメコンデルタなどベトナム南部で広く食べられ、中でもブンタウ流が最も有名だということです。

生地と型の秘密

バインコットの生地は、水に浸してひいた米が基本で、店によってはご飯や米麺(ブン)を一緒にひいてとろみをつけます。配合はほとんど経験に頼るそうです。バインセオよりココナッツミルクをたっぷり入れ、香ばしく濃い味に仕上げるのが特徴です。 型は伝統的には釉薬をかけない素焼きの土器で、今は鉄製もよく使われます。一つの型に丸いくぼみが10個ほどあり、炭火にかけてくぼみごとに豚の脂を薄く塗ってから生地を流し込みます。真ん中に殻をむいたエビを一尾ずつ押し込んでふたをして焼くと、生地はきつね色に、エビは赤くなり、上に散らしたネギやニラは緑色になって生地にくっつきます。安い屋台では、エビ一尾の代わりに干しエビをほぐしたでんぶとネギをのせることもあります。油を多めに使い、底が揚げたようにカリッとなるのがブンタウ流です。

ブンタウ流の食べ方

バインコットは、かごいっぱいに出てくる野菜と一緒に食べます。レタスやカラシナなどの葉野菜といろいろなハーブを広げ、バインコットを1〜2個のせて包み、甘酸っぱい魚醤だれにたっぷりつけてひと口で食べるのが基本です。熱々のバインコットと冷たい野菜がひと口で出会う温度差が、この料理の魅力です。 ブンタウ流の特徴はつけだれにあります。ベトナム語版ウィキペディアによると、ブンタウでは魚醤にぬるま湯とニンニク、ライム果汁を混ぜ、そこに千切りの青パパイヤやハスの茎を入れます。写真のように青パパイヤの千切りが別皿で出てくることも多く、たれに入れて一緒につまんで食べます。一方メコンデルタ流のバインコットは油が少なめで、ココナッツの香りが強く、食感もより柔らかいそうです。エビの発酵調味料(マムトム)とはあまり合わせない点も覚えておくとよいでしょう。

いつ、どこで食べる?

ブンタウでバインコットは特に朝ごはんとして愛されています。朝早く開いて、昼ごろには生地がなくなって閉める店もあるので、朝か遅めの午前中に行くのがおすすめです。中心街や海辺に近い路地一帯にバインコットの店が集まり、炭火の煙と並んだ型ですぐに見分けがつきます。 注文はふつう一皿(型ひとつ分、10個前後)単位で、野菜のかごとたれは一緒に出てきます。二人なら一皿で味を見てから追加するとよいでしょう。焼きたてがいちばんカリッとしているので出てきたらすぐ食べ、冷めるとしんなりするので一度にたくさん頼まないのがコツです。店によってはエビの代わりにイカやホタテなどほかの海鮮をのせることもあるので、メニューを見て選ぶのも楽しみです。

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バインコット:ブンタウの朝ごはん、ひと口サイズのエビのミニお焼き完全ガイド | TastyLog