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ブンクアイ

ブンクアイ

ベトナムフーコック

ブンクアイ:かき混ぜて食べるフーコックの麺、タレは自分で作る

目の前で押し出した米麺にエビや魚のすり身を入れ、熱いスープを注いで勢いよくかき混ぜるブンクアイは、フーコックで生まれた麺料理です。中部から渡ってきたエビ麺が島の名物になるまでの物語と、客が自分でタレを作るユニークな食べ方をまとめました。

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名前からして「かき混ぜ麺」

ブンクアイ(Bún quậy)の「ブン(bún)」は米麺、「クアイ(quậy)」はかき混ぜるという意味です。名前のとおり、器に入れた麺とすり身の上に煮立ったスープを注ぎ、料理人が勢いよくかき混ぜて出す麺料理です。ベトナム観光局(vietnam.travel)はブンクアイをフーコックの名物麺として紹介し、今ではベトナム各地でも食べられるものの発祥地はフーコックだと説明しています。 ブンクアイが特別なのは、味だけでなく食べるまでの過程にあります。米粉の生地を押し出して麺を作る様子、スープを注いでかき混ぜる様子を客が目の前で見られ、付けダレは客が自分で作ります。観光局はこれを、大勢で楽しむのにぴったりの「楽しい食べ物」と呼んでいます。もともとは島の人々の朝ごはんでした。

中部のエビ麺が島へ渡る

ブンクアイのルーツはベトナム中部にあります。観光局によれば1955年、すりつぶしたエビのすり身を入れる麺が中部からフーコックに伝わりました。ベトナム通信社のニュースサイト、ベトナムプラス(VietnamPlus)は、この麺が中部ビンディン(Bình Định)省の漁師が島に持ち込んだエビ麺から生まれ、数十年かけて島の材料と好みに合わせて変わってきたと伝えています。 最初は名前も今とは違いました。観光局は、1996年までこの麺が島で「ブントム(bún tôm・エビ麺)」と呼ばれていたと説明しています。その後、島の海鮮と地元の調味料で味を磨いた新しいレシピが定着して人気が急上昇し、今のブンクアイの名で知られるようになりました。観光局は、1996年から2012年の間に島のある店がこの麺でベトナム全国に名を知られるようになったとまとめています。

目の前で押し出し、注ぎ、かき混ぜる

ブンクアイの麺は、あらかじめゆでておいたものではありません。熟練の料理人が米粉の生地を型に入れて押し出し、長い麺を作ってすぐに熱湯でゆでます。だから麺がやわらかく、できたての米の香りがします。 器には麺の上に、エビと魚を細かくすりつぶしたすり身、イカなどの海鮮、香草と青ねぎがのります。そこに煮立ったスープを注ぎ、料理人が勢いよくかき混ぜると、スープの熱で生のエビや魚のすり身に火が通りながらスープ全体に広がります。この「かき混ぜ」こそが名前の由来であり、この麺の核心です。 店ではこの工程を客の目の前で行うことが多く、麺を待つ時間もひとつの見もの。島の海鮮を使うだけに、スープにはエビと魚の甘みがしみ出ています。

タレは客が自分で:四つの味のバランス

ブンクアイ最大の楽しみは、付けダレを客が自分で作ることです。観光局によれば、材料は唐辛子・砂糖・ヌックマム・柑橘類(ライムや金柑のような小さなかんきつ)の四つ。辛味、甘味、塩味、酸味を自分好みに調整して混ぜるのがポイントです。 初めてだとどう混ぜればいいか迷うかもしれませんが、心配はいりません。観光局によると、店内に英語とベトナム語のイラスト付き案内板を置き、タレの作り方を順を追って教えてくれる店もあります。ベトナムプラスは塩・砂糖・調味料・生唐辛子・金柑(quất)・こしょうを混ぜる店を紹介しており、材料は店によって少しずつ違います。柑橘の果汁に砂糖を溶かしてから、ヌックマムと唐辛子を少しずつ足してみましょう。フーコックはヌックマムの島なので、島のヌックマムで作るタレの味を確かめるのも楽しみの一つです。 できたタレに麺やすり身、海鮮をすくって付けて食べ、スープはそのまま飲みます。

いつ、どこで食べるか

ブンクアイはもともと朝ごはんでしたが、今は昼から夜まで出す店が多くなりました。観光局は、仕事帰りの地元の人がひと息つく場所にもなっていると紹介しています。それでも、島の人々のように朝ごはんとして食べるのが最もフーコックらしい楽しみ方です。 観光局によれば、島にはブンクアイの専門店が10軒以上あります。よく知られた店は島の西側の中心ズオンドン(Dương Đông)にあり、市内の宿から行きやすく、観光客の多い店と地元の人が主に通う店に分かれる傾向があります。 大勢で行けば、それぞれ違う配合でタレを作って食べ比べる楽しみも。島の外でもブンクアイを出す店ができましたが、島の海鮮とヌックマムで作った一杯は、フーコックで食べてこそ本来の味です。

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