
マグサイサイ公園近くの露店に並ぶドリアン · 写真: patrickroque01 / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
ダバオのドリアン入門:プヤット・アランシリョから選び方まで、「ドリアンの首都」での食べ方
フィリピンのドリアンの大半を生産するダバオ。露店ではドリアンを品種名で売っています。品種ごとの味の違い、旬、失敗しない選び方、マグサイサイ公園周辺の露店街とドリアン菓子までまとめました。
ダバオが「ドリアンの首都」と呼ばれる理由
ミンダナオ島のダバオ市は「フィリピンの果物かご」と呼ばれ、地元メディアは「フィリピンのドリアンの首都」という愛称を使います。根拠は数字です。ダバオ市政府が2022年に出した資料によると、ダバオ地方(第11地域)がフィリピンのドリアンの78%を生産し、その半分がダバオ市産です。 ドリアンは東南アジア原産の熱帯果物で、強烈な香りとクリームのような果肉から「果物の王様」と呼ばれます。ダバオではこの果物が街の顔のような存在で、お菓子のパッケージや土産物、祭りの飾りなど、あちこちでトゲだらけの緑の皮を目にします。香りは好みが分かれますが、味は濃厚で甘いという声が多い果物です。
品種で味が違う:プヤット、アランシリョ、ドゥヤヤ
ダバオの露店ではドリアンを品種名で売っています。2024年の祭りの時期に地元紙が紹介した品種だけでも、プヤット(Puyat)、アランシリョ(Arancillo)、ドゥヤヤ(Duyaya)、D101、D24、コブ(Kob)、モントン(Monthong)、そして「ネイティブ」と呼ばれる在来種があります。 初めて食べる人に店主が最も勧めるのはプヤットで、果肉が厚くクリームのように濃厚だからだそうです。アランシリョは甘く絹のような舌ざわりだという評もあり、在来種がいちばん好きだという店主もいます。同じ年の1kgあたりの値段はモントンが80ペソ前後、プヤット・コブ・D101は180〜200ペソほどでした。ただし価格は年ごとの作柄で大きく変わるので、現地で確かめましょう。
旬は8〜9月、カダヤワン祭とともに
ダバオのドリアンは出回る期間が比較的長いものの、地元メディアによると8月には街に多く並び始め、9月にピークを迎えます。この時期はダバオを代表する祭り、カダヤワン(Kadayawan)と重なります。2022年には祭りに合わせて市内のショッピングエリアで1か月間ドリアン祭りが開かれ、開幕時にはドリアンや旬の果物をみんなで食べる催しもありました。 ただし作柄は年によって違います。2025年には祭りの時期にダバオ産ドリアンが少なく、ほかの果物もほとんどないだろうと報じられ、その年の初物は8月末か9月第1週になると見込まれていました。旅の日程をドリアンに合わせるなら、9月前後がいちばん無難です。
失敗しない選び方
ダバオの地元メディアが紹介するコツはシンプルです。まずヘタを見ます。カラカラに乾いていれば、収穫から時間がたった実の可能性が高いです。ヘタが切り落とされていたら、軽く振ってみてください。中で種がカラカラ鳴るなら、果肉の水分が抜けて味が落ちているサインです。 露店では重さで値段が決まり、選ぶとその場で包丁で割ってくれます。丸ごと一つが多すぎるなら、割った果肉だけをパックで売っていないか聞いてみましょう。香りが非常に強いため、宿や交通機関によって持ち込みのルールが違うことがあります。持ち込む前に必ず確認し、できれば露店の横の席で食べていくのが気楽です。手に残る香りは思ったより長く続きます。
どこで食べる?マグサイサイ公園周辺とドリアン菓子
旅行者がいちばん手軽にドリアンに出会えるのは、市街地のマグサイサイ公園(Magsaysay Park)周辺の果物露店街です。店ごとに品種別にドリアンを積み上げ、その場で座って食べられる席も用意されています。マンゴスチンやポメロなどほかの旬の果物も一緒に売っているので、まとめて見て回るのに便利です。 生の果物にためらうなら、加工品から始めてもいいでしょう。同じ一帯ではドリアンキャンディーやタルト、ミルク菓子のパスティリャス(pastillas)、あん入り菓子のホピア(hopia)などが売られ、キーホルダーやバッグ、Tシャツといったドリアングッズも豊富です。お菓子は生の実より香りが穏やかで包装もされているので、お土産にも向いています。