
カダヤワン祭の時期に山積みで売られるダバオのポメロ · 写真: Herbertkikoy / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
ダバオ・カダヤワンの果物かご:ドリアン以外にぜひ食べたいポメロ、マンゴスチン、マラン
8月のダバオは収穫に感謝するカダヤワン祭でにぎわい、露店には旬の果物が山積みになります。ダバオの定番土産ポメロ(スハ)、果物の女王マンゴスチン、ドリアン入門にぴったりのマランまで、食べ方と旬をまとめました。
カダヤワン、収穫に感謝する祭り
カダヤワン(Kadayawan)はダバオ市が毎年8月第3週ごろを中心に開く祭りで、名前はマンダヤ語の親しみを込めたあいさつ言葉「マダヤウ(madayaw)」に由来するとされ、良いもの・貴いもの・美しいものをほめるときにも使う言葉だそうです。1970年、当時の市長がダバオの先住民族に収穫感謝の儀礼を披露するよう勧めたのが始まりとされ、かつてはアポ山・ドリアン・ワリンワリン蘭を合わせた「アポ・ドゥワリン」という名前でしたが、1988年に今の名前になりました。 今も祭りの中心は一年の収穫、とくに果物と花への感謝です。11の部族の文化を見せるストリートダンスと並び、市場や露店にその年の果物がいちばん豊富に並ぶ時期でもあります。
ポメロ(スハ):ダバオの定番みやげ
ポメロは東南アジア原産の大きな柑橘で、フィリピンではスハ(suha)と呼ばれます。ダバオ地方はフィリピンの主要なポメロ産地で、フィリピン統計庁によると2024年の地域の生産量は約1万5千トン、地域の果物の中で5番目でした。 フィリピンの人に特に好まれる品種は「マガリャネス(Magallanes)」で、果肉がピンク色で甘みが強いのが特徴です。地元メディアはダバオのポメロを、セブやマニラなどへ持って行く定番のパサルボン(旅のおみやげ)に挙げ、市内にはポメロの屋台が並ぶ通りもあります。皮はマーマレードや香りづけに使い、ダバオでは果肉をジュースやサラダにもします。
マンゴスチンとランブータン:8〜9月の主役
ドリアンが「果物の王様」なら、マンゴスチンは「果物の女王」です。ダバオの地元メディアはマンゴスチンの旬を8〜9月としています。濃い紫の皮の中にニンニクの房のような白い果肉が入っていて、甘酸っぱさのバランスがよいと評判です。食べるときは皮の真ん中にぐるりと切れ目を入れて上半分を持ち上げ、果肉を一つずつ取り出します。 同じころ8月にピークを迎えるランブータンは、毛が生えたような赤い皮の中にライチに似たみずみずしい果肉が入っていて、ほのかに花のような香りがするとも言われます。祭りの時期の露店にはこの二つと並んでランソネス(lanzones)もかごごと積まれているので、少しずつ買って食べ比べるのがおすすめです。
マラン:ドリアンの前に試したいミンダナオの果物
マラン(marang)はジャックフルーツの仲間の熱帯果物で、皮はハリネズミのような短い突起に覆われています。ダバオでは8〜9月によく出回ります。熟すと皮が簡単にむけ、中では粘りのある白い果肉が種を一つずつ包んでいます。味は梨とベリー、バナナを混ぜたようだと表現されます。 香りはありますがドリアンほど強くないため、地元メディアはドリアンが初めての人にまずマランを勧めることもあります。種も捨てません。ゆでたり焼いたりすると、ジャガイモと栗の中間のような味になるそうです。一つがかなり大きいので数人で分けるのにちょうどよく、露店でその場でむいてもらうと手を汚さずに食べられます。
どこで、いつ買う?
ダバオで旬の果物をまとめて見て回るなら、市街地のマグサイサイ公園周辺の果物露店街が便利です。祭りの期間には公園内に部族文化を紹介する村が設けられ、そこでもポメロやマランなどの果物が売られます。 時期は果物ごとに異なります。マンゴスチン・ランブータン・マランは8〜9月、ドリアンは8〜9月(ピークは9月)が中心で、ポメロは本来12〜2月が旬ですが一年中手に入ります。地元メディアは、旬の時期は出回る量が多いので安くておいしいとアドバイスしています。ただし不作の年は祭りの時期でも果物が少ないことがあるので、特定の果物だけを狙うより、そのとき山積みになっているものを選ぶのが賢明です。