豆知識
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こんろの上の朴葉で焼く朴葉味噌 · 写真: Opqr / CC BY-SA 3.0 (Wikimedia Commons)

こんろの上の朴葉で焼く朴葉味噌 · 写真: Opqr / CC BY-SA 3.0 (Wikimedia Commons)

日本高山

朴葉味噌:乾いた朴の葉で焼く味噌、飛騨の宿の朝ごはんの主役

飛騨高山の宿に泊まると、朝食に小さなこんろと大きな乾いた葉が出てきます。葉の上でじりじり焼ける味噌が朴葉味噌です。厳しい冬から生まれたとされる由来、葉の役割、おいしく食べるコツとどこで味わえるかをまとめました。

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朴葉味噌とはどんな料理か

朴葉味噌は岐阜県北部・飛騨地方の郷土料理です。自家製の味噌にネギなどの薬味やしいたけなどのきのこを混ぜ、乾かした朴(ほお)の葉の上にのせて、炭火や卓上こんろで焼いて食べます。 味噌が温まってふつふつと煮立ってくると、葉からほのかな香りが立ち、きのこやネギに火が通って味噌が香ばしく焦げていきます。これを温かいご飯にのせて食べるのが基本で、いくつかの小鉢と一緒に出される素朴な一品です。味噌の上に肉や魚をのせて焼くのも人気で、飛騨地方の飲食店では薄切りの飛騨牛をのせた朴葉味噌が定番メニューになっています。飛騨の旅館やホテルでは、とくに朝食によく出されます。

厳しい冬から生まれたという話

朴葉味噌の起源ははっきりしませんが、冬の寒さが厳しい飛騨の暮らしから生まれたという話が広く伝わっています。山に囲まれた飛騨高山は、冬には保存食の味噌や漬物の樽が凍るほど寒かったといいます。 そこで、凍った漬物を味噌と一緒に乾いた葉の上にのせ、囲炉裏の火で温めて食べたのが始まりという説があります。観光庁の多言語解説文では、漬物が解ける間、味噌の水分が葉に火がつくのを防いだと説明しています。一方で、冬の囲炉裏で葉の上に味噌をのせて温めて食べたという素朴な言い伝えや、山仕事の人が葉を皿代わりにしたことから来たという説もあり、資料によって異なります。その後、観光業とともに客をもてなす料理として発展しました。

なぜ朴の葉なのか

朴葉とはホオノキの葉のことです。葉一枚の長さが30〜40cmにもなるほど大きいので皿のように使いやすく、水をよく弾き、丈夫だと紹介されています。乾かした葉を使うのも特徴で、火にかけても味噌の水分のおかげで燃えにくくなります。 葉には独特の香りがあり、焼くと味噌にほのかな香りを移してくれます。昔から朴の葉には殺菌効果があるとされ、農作業のときに弁当の皿として使われたという話も伝わります。ただしこうした効果は言い伝えに近い話として受け取るのがよいでしょう。岐阜の地方ではこの葉で餅や寿司を包む食べ物もあり、朴の葉はこの地域の食文化になじみ深い素材です。

おいしく食べるコツ

旅館の朝食で朴葉味噌が出てきたら、たいてい係の人がこんろに火をつけてくれます。味噌が温まり縁からふつふつと煮立ってきたら、箸でネギやきのこを味噌と混ぜながらむらなく火を通しましょう。長く置きすぎると味噌が焦げて葉も乾いてしまうので、香りが立って少し焦げ始めたころが食べごろです。 食べ方は簡単で、焼けた味噌を少しずつ温かいご飯にのせて食べます。塩気がしっかりしているので、一度にたくさんのせないのがコツです。飛騨牛をのせた朴葉味噌なら、肉に火が通ったそばから味噌を絡めて食べます。葉そのものは食べないので残して構いません。火が消えたあとも葉は熱いので、手で触らないよう気をつけてください。

どこで食べるか、おみやげに持ち帰る

朴葉味噌に一番自然に出会えるのは、飛騨高山や周辺の温泉地の旅館の朝食です。泊まらなくても、高山の古い町並みの郷土料理店や定食屋で昼や夜のメニューとして味わえ、飛騨牛をのせた朴葉味噌定食は多くの店の定番です。 家でも楽しみたいなら、高山の朝市やおみやげ店、駅周辺の店をのぞいてみてください。乾燥させた朴の葉と朴葉味噌用の味噌をセットで売っていることがよくあります。家ではこんろがなくても、フライパンやホットプレートにアルミホイルを敷いて焼けると紹介されています。ただし味噌や植物の葉は国によって持ち込みの規則があるので、海外へ持ち帰る場合は自国の検疫ルールを事前に確かめましょう。

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